研修委員会
平成29年度 活動報告
職員の資質の向上を主眼に置き、特に新人研修・中堅研修など、職員のステージに合わせたプログラムを企画し、他の委員会や部会との連携共催をしながら、精神保健福祉に関する研修会等を企画開催した。
研修委員会
委員会開催及び活動
※印 委員会は、藤沢商工会館ミナパークにて17:30~19:30に開催した
委員会 | 月 日 | 場所 | 内容 | 委員数 |
---|---|---|---|---|
第1回 | 5/16 | ※ | 27年度年度事業計画・基礎研修会Ⅰについて他 | 9 |
第2回 | 5/27 | ※ | 基礎研修会Ⅰ・その他研修事業について | 9 |
第3回 | 6/21 | ※ | 基礎研修会Ⅰについて | 9 |
その他 | 7/10 | 藤沢 | 基礎研修会Ⅰ 講師打合せ | 3 |
第4回 | 7/19 | ※ | 基礎研修会Ⅰ・その他研修事業について | 10 |
研修事業 | 8/3 | ミナ パーク |
「基礎研修会Ⅰ」開催 | 10 |
第5回 | 8/23 | ※ | 基礎研修会Ⅱ-①・ハートメッセージについて | 10 |
第6回 | 9/20 | ※ | 基礎研修会Ⅱ-①・ハートメッセージについて | 10 |
その他 | 10/3 | 元町の家 | ハートメッセージ実行委員会① | 6 |
第7回 | 10/12 | ※ | ハートメッセージ・基礎研修会Ⅱ-②について | 10 |
研修事業 | 10/26 | 福井 記念病院 |
「基礎研修会Ⅱ-①」開催 | 9 |
その他 | 11/6 | 平塚市 中央 公民館 |
ハートメッセージ実行委員会② | 10 |
第8回 | 11/15 | ※ | ハートメッセージ・基礎研修会Ⅱ-②について | 9 |
研修事業 | 11/17 | 平塚市 中央 公民館 |
「ハートメッセージ in 平塚」開催 | 10 |
第9回 | 12/4 | ※ | 基礎研修会Ⅱ②・一泊研修会について | 9 |
研修事業 | 12/15 | 曽我病院 | 「基礎研修会Ⅱ-②」開催 | 9 |
研修事業 | 12/21 | 県民 センター |
理事研修・中堅研修開催 | 14 |
その他 | 1/10 | 桜木町 | 一泊研修会 講師打合せ | 3 |
第10回 | 1/17 | ※ | 一泊研修会について | 10 |
研修事業 | 2/9 ~10 |
箱根 天成園 |
「一泊研修会」開催 | 10 |
第11回 | 2/21 | ※ | 一泊研修会の振り返り | 10 |
第12回 | 3/21 | ※ | 来年度へ向けた準備 | 10 |
開催事業
事業名 | 月 日 | 場所 | 内容 | 参加数 |
---|---|---|---|---|
基礎 研修会 パートⅠ |
8/3 (木) 9:00 ~ 17:00 |
藤沢 商工会館 ミナ パーク |
|
53 |
基礎 研修会 パートⅡ-① |
10/26 (木) 10:00 ~ 15:00 |
福井 記念病院 研修室 |
|
23 |
ハート メッセージ |
11/17 (金) 13:00 ~ 16:00 |
平塚市 中央公民館 大ホール |
|
220 |
基礎 研修会 パートⅡ-② |
12/15 (金) 18:00 ~ 20:30 |
曽我病院 |
|
21 |
中堅 研修会 |
12/21 (木) 17:00 ~ 19:00 |
かながわ 県民 センター |
|
15 |
一泊 研修会 |
2/9 (金) 13:00 ~ 2/10 (土) 12:00 |
箱根 天成園 |
第1日
第2日
|
120 |
会計報告
収入の部
項目 | 予算額 | 決算額 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
県精連事業費 | 650,000 | 683,521 | ||
助成金 | 400,000 | 400,000 | 共同募金 (ハートメッセージ) |
|
300,000 | 300,000 | 日揮財団助成金 (一泊研修会) |
||
事業収入 | 1,650,000 | 1,671,500 | ||
基礎研修参加費 | 150,000 | 95,500 | ||
一泊研修参加費 | 1,500,000 | 1,576,000 | ||
利子 | 0 | 2 | ||
合計 | 3,000,000 | 3055,023 |
支出の部
項目 | 予算額 | 決算額 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
委員活動費 | 350,000 | 186,660 | ||
研修事業費 | 2,650,000 | 2,856,594 | ||
基礎研修会Ⅰ・Ⅱ | 250,000 | 372,420 | ||
中堅研修会 | 150,000 | 33,521 | ||
ハートメッセージ | 450,000 | 516,348 | ||
一泊研修会 | 1,800,000 | 1,934,305 | ||
小計 | 3,000,000 | 3,043,254 | ||
県精連へ返還 | 0 | 11,769 | ||
合計 | 3,000,000 | 3,055,023 |
総括
「基礎研修会パートⅠ」
今年度は8月に藤沢商工会館ミナパークで行いました。
午前中は二部構成で、まず県精連理事長の戸髙より、「精神障害者の地域生活支援の歴史と社会資源の概要」というテーマで講義を行いました。利用可能な社会資源の歴史や法律・制度の変革を振り返りながら、今後の課題について確認しました。
次に、工藤メンタルクリニックの院長である工藤潤一郎氏に「統合失調症で見逃されやすい症状」についてお話して頂きました。患者本人やその家族が訴えている見逃されやすい症状や知られていない症状は数多くあり、その中でアプローチしやすいものから対応していくという事を学び、とても好評でした。
午後は県精連の4部会の紹介をした後、「どうしてあなたは支援をするの?」というテーマで、県精連顧問弁護士である、みなと横浜法律事務所の内嶋順一氏に講義とグループワークをお願いしました。「支援」というと当事者にばかり目が行きがちですが、今回は支援者に焦点を当て、今一度私達の存在意義について考えてもらう狙いがありました。この業界に入ったきっかけや自分の持っていた精神障害者に対するイメージなどを振り返りながら、支援をすることの意味や社会に与える影響について話し合い、仕事のモチベーションを高めることができました。
2018年度への提言
前年度までの委員の任期が終わり、新しい研修委員会として初めての研修でした。講師との打ち合わせや研修の準備など初めて経験する委員も多くいましたが、当日は大きなトラブル無く終わることができて良かったです。
基礎研修会は、知識や技術を身に付けるための勉強の場でもありますが、他の事業所の職員との交流を深める場でもあります。ぜひ多くの方に研修会に参加して頂き、様々な人と出会い繋がることで、より良い支援のためのネットワークを築いて行ければと思います。
(担当 鎌倉逗葉ブロック
:中村・加藤)「基礎研修パートⅡ―①」
今年度の基礎研修会パートⅡは二回に分けて、病院見学を行いました。
基礎研修会パートⅡの一回目は、三浦市にある福井記念病院で行いました。
午前中は、福井記念病院の歴史や地域での取り組みについて紹介していただき、その後グループに分かれて病棟(開放病棟・閉鎖病棟・保護室・認知症病棟)やデイケア等を見学しました。利用者から病院の話しは聞くけど、実際に自分が行く機会が少ないという方が多く、見学をして病院のイメージが良い方に変わったという感想をもらいました。
午後からは、「精神科病院における治療と地域移行」について、福井記念病院 地域ネットワーク部長の三瓶芙美氏よりご講義いただきました。その後、地域連携室のワーカーさんに各グループ1名ずつ入っていただき、病院と地域での連携の大切さや、お互いに疑問に思っていることなどをグループで話し合いました。医療と福祉の関わりが積極的にあること、病院のワーカーと地域の施設で働く私たちとの連携がうまく取れていることが、より良い支援を行っていくうえでとても大切であることを改めて考えることが出来ました。
2018年度への提言
今回、病院見学会を基礎研修で行いましたが、入院病棟を見たことがない、病院のワーカーと普段関わることが少ないという方が多く、実際に自分の目で「病院」を見る貴重な時間となりました。また、グループワークを通して交流をし、連携や横のつながりの大切さを再確認出来たと思うので、仲間作りや新しい発見の出来る機会をこれからも作っていければと思います。
(担当 横須賀三浦ブロック
:磯野・高野)「基礎研修パートⅡ―②」
今年度は収容人数と開催場所の関係を考量して、二回目の施設見学会兼研修会を行いました。
会場は、曽我病院さんで、前半は病院のご紹介と院内の見学をさせて頂きました。
綺麗な新病棟から旧の認知症病棟まで、保護室等を含め隅々まで見学させて頂き、大変興味深く改めて精神科医療に対する理解・関心を深めさせて頂きました。
後半は講堂にて「精神科病院における地域移行について」と題して、曽我病院の小澤佐織・越智智子両氏によりご講演頂きました。実際にあったケースを元に、様々な形態・経緯で入院された方々が、いかにして支援の流れにのり、各専門職のサポートを受けながら退院支援のプログラムが展開されていったかを詳細に解説して頂きました。病院においてどのような視点で退院促進プログラムが動いているかだけでなく、どのように我々地域の事業所ともつながり、退院後の生活のバックアップをしていくか、お互いの必要な視点を再確認することが出来、 とても有意義な講義であったと思います。
またその後は、当初はグループワークの予定でしたが、見学と講義が長引いてしまった為、当初の予定を変更して、講義を通じての意見・感想や、講師の両氏への質疑応答の時間とさせてもらいました。
講師のお二人には急な変更で負担をかけてしまいましたが、結果的には参加の皆さんから活発に意見・質問が出で、講師のお二人も非常に丁寧に対応して頂き非常に盛り上がった研修になったのではないかと思います。
2018年度への提言
今年は施設見学二回目兼基礎研修会Ⅱということで少し変則の開催になりましたが、来年度は施設見学も含め、研修の持ち方をもう少し工夫して行ければと思います。
長く福祉の仕事をしていても病院の内情には詳しくない方もいらっしゃいますし、新人や異業種から入ってこられた方にとってはなおの事、精神科医療というものの実情はまた掴み難いものがあるということを再認識させられる部分がありました。
同じ精神の医療・福祉に関わる者として、お互い相互理解を今後も深め合っていければと思いますし、同じ福祉の仲間同士も、年齢・経験問わず理解を深めネットワークを広げていける様、今回の様な研修を素地に、新たな取り組みをしていければと思いました。
(担当 鎌倉逗葉ブロック 中村)
「ハートメッセージ2017in平塚」
2017年11月17日(金)、平塚市中央公民館大ホールにて「ハートメッセージ2017in平塚」を開催しました。副題は「あつまーれ ひろまーれ あたたまーれ!!」です。参加者は全体で約220名でした。体験発表者は7名、アトラクション発表者は5組、バザー出店は4店舗でした。当事者を含めた実行委員は15名でした。
今回のハートメッセージでは、湘南西湘ブロックの事業所の利用者が実行委員として中心になって動いていただきました。実行委員会は2度行いましたが、研修委員の担当者が本年度初めての担当するメンバーばかりで、かなり不慣れな進行をしてしまったことは反省点です。
アトラクションでは地域に限らず県内幅広く5組に発表していただきました。体験発表では、それぞれが今の自分や過去の自分を丁寧に発表されていました。人前で発表するのはとても勇気のいることだと思いますが、皆さん本番では堂々と発表されていました。会場に来られた友人、家族や事業所の方の心にきっと届いたと思われます。
また同じ事業所の仲間たちが駆け付けており、アトラクション発表では応援の声が客席から聞こえてくる場面がありました。発表内容はギター演奏やピアノなど曲や歌にのせている方もいれば、詩を朗読して思いや気持ちを伝えている方もいました。
当事者の思いや活動を大勢の前で発表することは緊張することで、自分の内面を打ち明けることはとても勇気のいることです。自分自身と障がいと向き合うことのきっかけになり、また聞いた方々がその思いや気持ちに触れることで、改めて障がいについて考える機会につながります。このような連鎖が広がっていくことで、参加した方だけではなく、今後参加してみたいと思える方々がどんどん増えていくことを願っています。
2018年度への提言
ハートメッセージはとても大きなイベントとして、幅広く協力を仰ぎながら開催します。どれぐらいの期間までに準備をしなきゃいけないのか、誰に何をいつまでに伝えないといけないのか等スケジュール管理が必要になります。イベント経験者に相談することで十分な時間を持って取り組むことが出来ます。特に事業所の利用者も参加しますので、早めの声掛けがあった方が利用者は安心して参加できます。打ち合わせもリハーサルも、利用者や発表者と丁寧な関わりは求められますが、担当者だけがすべてを担うのではなく、他のメンバーも積極的に協力して一緒に作り上げていく姿勢が必要です。ぜひ皆さんと一緒に来年度もより良いハートメッセージを目指してください。
(担当 湘南西湘ブロック相原、
藤沢大和ブロック松山、
県央県北ブロック箕輪)
「一泊研修会」
今年度の一泊研修では、第1日目に株式会社ザ・アカデミージャパンプロフェッショナルトレーナーの平野暢英氏を講師に迎え、「その落ち込みをストップ!レジリエンス(折れない心)の磨き方」の講義とグループワークをしていただきました。研修の目的として、日々の業務で感じるイライラやストレスの感情をコントロールする方法を知り、実際の現場でどのように生かしていけばいいかを学びました。
第2日目は、県精連顧問弁護士である、みなと横浜法律事務所の内嶋順一弁護士を講師に迎え、「相談の実際 流れとプロセス ~今までを振り返って~」の講義とグループワークをしていただきました。前半の講義では、内嶋弁護士が普段受けている相談について話していただき、整理すべきポイントや、具体的にどう伝えるのか等を学びました。後半のグループワークでは、内嶋弁護士から提供していただいた事例で、実際に職場で問題が起きた場合をイメージしながら相談内容を整理し、どのように問題の解決をすればいいかを話し合うことができたと思います。
今回の県精連一泊研修は、2日間を通して同じグループで行い、他事業所の職員とより深い関わりが出来たと思います。普段交流が出来ない方々と話しが出来たこと自信の考え方を見直す良い機会だったと好評でした。
2018年度への提言
今年度の一泊研修では、グループワークを多く取り入れた研修でした。グループで話しをする機会を多くすることで、研修の内容をより深めることができ、自身との考え方の違いを学ぶことができたと思います。また、懇親会の席も、研修と同じにすることで、研修のときとは違った雰囲気で交流を深められた良い研修会になったと感じています。
多くの事業所が集まる機会はそうありません。一泊研修に参加する事で一つでも多く学び、交流を深められように、来年度も新しい企画を考えていただきたいと思います。
(担当 秦野足柄上ブロック
: 湯川・成瀬)