研修委員会
平成28年度
活動報告

職員の資質の向上を主眼に置き、特に新人研修・中堅研修など、職員のステージに合わせたプログラムを企画し、他の委員会や部会との連携共催をしながら、精神保健福祉に関する研修会等を企画開催した。

研修委員会

委員会開催及び活動

※印 委員会は、藤沢商工会館ミナパークにて17:30~19:30に開催した

委員会 月 日 場所 内容 委員数
第1回 4/19 27年度年度事業計画・基礎研修会Ⅰについて他 8
第2回 5/24 基礎研修会Ⅰ・その他研修事業について 8
その他 6/7 チーム
ブルー
基礎研修会Ⅰ講師打合せ 3
第3回 6/28 基礎研修会Ⅰについて 8
研修事業 7/20 ミナ
パーク
「基礎研修会Ⅰ」開催 8
第3回 7/28 基礎研修会Ⅱ・中堅研修会について 9
第4回 7/26 基礎研修会Ⅱ・中堅研修会について 8
研修事業 8/2 ミナ
パーク
「中堅研修会①」開催 1
第5回 8/23 基礎研修会Ⅱ・ハートメッセージについて 7
その他 9/2 GAYA
横須賀
基礎研修会Ⅱ打合せ 3
第6回 9/27 基礎研修会Ⅱ・ハートメッセージについて 8
第7回 10/11 基礎研修会Ⅱ・ハートメッセージについて 7
その他 10/17 ハート
ライン
あゆみ
ハートメッセージ実行委員会① 5
研修事業 10/20 県民
センター
理事研修・中堅研修 11
研修事業 10/25 ミナ
パーク
「基礎研修Ⅱ」開催 8
その他 10/27 ハート
ライン
あゆみ
ハートメッセージ実行委員会② 6
その他 11/14 厚木市
文化会館
ハートメッセージ 会場係りと打合せ 7
第8回 11/22 ハートメッセージについて 8
研修事業 12/2 厚木市
文化会館
「ハートメッセージin厚木」開催 8
研修事業 12/6 ミナ
パーク
「中堅研修会②」開催 1
第9回 12/20 一泊研修会について 7
第10回 1/24 一泊研修会について 7
研修事業 2/10~11 箱根
天成園
「一泊研修会in箱根」開催 7
第11回 2/28 一泊研修会の振り返り 7

開催事業

事業名 月 日 場所 内容 参加数
基礎
研修会
パートⅠ
7/20
(水)

9:00

17:00
藤沢商工会館ミナパーク
  • 講義「精神障害者の地域生活支援の歴史と社会資源の概要」
    講師:戸髙 洋充 氏(県精連理事長)
  • 講義「統合失調症の理解と対応」
    講師:川本 絵理 氏
    【精神科医 神奈川県精神保健福祉センター 副基幹】
  • 4部会の紹介
    • 「日中支援活動部会」
    • 「地域活動支援センター部会」
    • 「相談支援部会」
    • 「グループホーム部会」
  • 講義・グループワーク
    「ストレングス視点の大切さを学ぶ ~事例を通して~」
    コーディネーター:相馬 妙子 氏
    【座間市こころの相談支援センターnoued(ヌー)】
52
基礎
研修会
パートⅡ
10/25
(火)

10:00

17:00
藤沢商工会館ミナパーク
  • 講義 グループワーク
    「援助者のセルフケア」
    講師:島田 昌平 氏
    【NPO法人 三浦半島地域精神障害者の生活を支える会 GAYA(我舎)横須賀 施設長】
  • 講義「うつ病の理解と対応」
    講師:川本 絵理 氏
    【精神科医 神奈川県精神保健福祉センター 副基幹】
42
ハート
メッセージ
12/2
(金)

18:00

20:30
厚木市文化会館小ホール
  • 「ハートメッセージ2016in厚木」
    • 体験発表 6名
    • 作業所アトラクション
       文化活動の発表 3組
    • バザー出店 3事業所
253
中堅
研修会
8/2
(火)

18:00

20:30
藤沢商工会館ミナパーク
  • 講義
    「社会福祉法人制度改革について①」
    講師:大関 晃一 氏
    (社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会ライフサポートセンター)
31
中堅
研修会
12/6
(火)

18:00

20:30
藤沢商工会館ミナパーク
  • 講義
    「社会福祉法人制度改革について②」
    講師:大関 晃一 氏
    (社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会ライフサポートセンター)
15
中堅
研修会
10/20
(木)

16:00

18:30
かながわ県民センター
  • 講義
    「事例相談シュミレーション」理事研修会
    講師:内嶋顧問弁護士
    (みなと横浜法律事務所)
11
一泊
研修会
2/10
(金)
13:00



2/11
(土)
12:00
箱根
天成園

第1日

  • 講義・グループワーク
    「対人援助場面を中心としたコミュニケーションスキルの向上」
    講師:舳松 克代氏
    (田園調布学園大学 人間福祉学部社会福祉学科社会福祉専攻 准教授)
  • 4部会からの報告

第2日

  • 講義 ・グループワーク
    「迷惑をかけて生きる喜び~「生きる」を支える~」
    講師:内嶋 順一 氏
    (みなと横浜法律事務所 弁護士)
117

会計報告

収入の部

項目 予算額 決算額 備考
県精連事業費 1,000,000 750,000
助成金 400,000 400,000 共同募金
(一泊研修会)
300,000 300,000 日揮財団助成金
(ハートメッセージ)
事業収入 1,400,000 1,999,000 研修参加費
基礎研修参加費 153,000
中堅研修会参加費 27,000
一泊研修参加費 1,819,000
利子 0 2 預金利息
合計 3,100,000 3,449,002

支出の部

項目 予算額 決算額 備考
委員活動費 350,000 296,310
研修事業費 2,750,000 3,098,916
基礎研修会Ⅰ・Ⅱ 250,000 363,364
施設見学会 0 0
中堅研修会 250,000 75,089
ハートメッセージ 450,000 408,843
一泊研修会 1,800,000 2,251,620
小計 3,100,000 3,395,226 執行額3,395,224円
県精連へ返還 53,776
合計 3,100,000 3,449,002

総括

「基礎研修会パートⅠ」

基礎研修会パートⅠは四部構成で行いました。

今年は藤沢商工会館ミナパークで開催し、52名の参加がありました。

第一部は講義「精神障碍者の地域生活支援の歴史と社会資源の概要」を理事長の戸高が行いました。毎年この基礎研修会に盛り込んでいる内容ですが、「歴史などをもう一度聞くことができ、少しずつだが理解できるようになった自分に成長を感じた。」という意見がありました。

第二部は講義「統合失調症の理解と対応」ということで、川本絵理氏にお願いしました。

私たちが普段関わっている利用者の中で一番多い診断である「統合失調症」について、とても分かりやすく解説をしていただけました。

第三部は、県精連の活動を支えている4つの部会について、各部の会長から紹介をしていただきました。新入職の方にとっては参加したくてもなかなか業務的に難しいと思われる部会について、より興味を持ってもらえるようにという狙いがありました。

第四部では、グループワークを主に「ストレングス視点の大切さを学ぶ ~事例を通して~」というテーマでコーディネーターとして相馬妙子氏を迎え、事例を元にして「ストレングスを出し合う」、「ニーズを洗い出す」、「どんな関わりをしていきたいかアイデアを出す」というセッションに分けて個人ワークとグループワークを行いました。私たちの仕事の上で、基本的なことではあるけれど、つい忘れがちになってしまう視点であり、利用者と関わる上でとても大事な視点として楽しく学ぶことができました。

2017年度への提言

この基礎研修会ですが、利用者と関わる上で基本となる大事なことが学べる、再確認できる良い機会だと思いました。また、グループワークの中で普段の関わりで不安に思っていたことが解消されたり、新しい発見ができたりしますし、研修自体が仲間作りの場にもなると思いますので、ぜひ、今後の業務の中でも生かせる関係を作れるような研修会を開催していただきたいと思います。

(担当 横須賀三浦ブロック:宮崎・中村)

「基礎研修パートⅡ」

今年度は、10月に藤沢商工会館ミナパークで行いました。

午前中は、「援助者のセルフケア」について、NPO法人 三浦半島地域精神障害者の生活を支える会 GAYA(我舎)横須賀 施設長 島田昌平氏にご講義頂きました。

対人援助において、支援者である私たちは知らず知らずのうちにエネルギーを消耗しています。支援者自身が心身共に元気であるからこそ支援の幅が広がると考え、セルフケアの方法を、グループワーク、雑誌・ホットペッパー等を使用し作成したコラージュを通して、「依存症における自己治療」「自分のストレングスに着目する」「セルフケアの大切さ」等を学びました。自分自身を振り返り、大切にする事の重要さを理解出来たと思います。

午後からは、「うつ病の理解と対応」について、精神科医 神奈川県精神保健センター副技幹の川本絵理氏にご講義頂きました。

うつ病や心の病の方が増えている現代社会において、自分も働きながらうつ病のリスクを抱えているということが講義を通して感じました。うつ病という病気の知識、当事者のみならずその家族の対応や関わり方について改めて学ぶ事が出来たと思います。

2017年度への提言

新社会人として福祉職へ就いた方、異業種から福祉職へ転職された方と新人といっても年齢層は幅広いと思います。

本研修は、障がいや病気、サービスや法律、支援等福祉の基礎について学ぶ事が前提ではありますが、研修の場だけではなく交流の場でもあると考えます。同じ経験の仲間を作り、今後のネットワークを広げるチャンスになればなと思います。

(担当 秦野足柄上ブロック:内藤・山本)

ハートメッセージ2016in厚木」

2016年12月2日 厚木市文化会館にてハートメッセージin厚木を開催しました。副題は「伝えたい 私らしくあるために~今をみつめて~」です。参加者は253名でした。

体験発表者は6名、アトラクション発表者は3組でした。当事者を含めた実行委員は13名でした。

今回のハートメッセージでは、県央県北ブロックの参加者を中心に、体験発表が行われ、それぞれが自分の思いを話されていました。特にアトラクションでは地域に限らず、県内幅広く3組に発表していただきました。

体験発表では、それぞれが“今の自分”や“自分を形成する今までのこと”を丁寧に発表され、未来に向かっていく自分の姿を話されていました。その思いは大変強いものがあり、涙や笑いなど聞く人の心にとても響くものがありました。

また所属の事業所の紹介もあり、自分には居場所があること、大切な仲間がいる事も伝えられていました。

アトラクション発表では音楽を中心に、ギター演奏と鉄琴、ピアノ演奏者が2名と曲や歌にのせて、それぞれの思いや気持ちが伝えられていました。

体験発表とアトラクションのバランスや流れも大変よかったものと思われます。

当事者の思いや活動を家族、友人、支援者、地域の人たちに伝えることはもちろん、自分自身と障がいと向き合うことのきっかけにもなり、さらに深まっていくものと感じます。このような活動は、伝えていくことの大切さが中心にあり、それを支える地域、事業所、家族がともに開催することを今後も続けていくことが望まれていることを強く感じました。

2017年度への提言

ハートメッセージはとても大きなイベントとして、幅広く協力を仰ぎながら開催します。そのため、準備期間・周知活動には十分な時間を持つこと、発表していただける方々とは綿密且つ丁寧な打ち合わせが望まれます。また、ハートメッセージに携わっていただく地域の事業所、各関係機関とも十分なコミュニケーションを取り、開催に向けて一致団結していくことが重要です。

(担当 藤沢大和ブロック:吉野)

「一泊研修会」

今年度の一泊研修は第1日目に、「対人援助場面を中心としたコミュニケーションスキルの向上」というテーマで、田園調布学園大学の舳松准教授による講義とグループワークを行いました。SSTを交えたコミュニケーションスキルの向上、グループワークを通して実際の現場でどのように伝えればよいか等話し合い支援の質を高めことを目的に学びました。

第2日目は「迷惑をかけて生きる喜び~「生きる」を支える~」とし、県精連顧問弁護士である、みなと横浜法律事務所の内嶋弁護士による講義・グループワークを行いました。昨年7月神奈川県で凄惨な事件が起きました。あの事件を通して浮かび上がった様々な問題の中で、支援者として関わる皆さんが、どうして支援を続けられるのか、支援とはいったい何なのか、支援動機を参加者一人一人が改めて考える良い機会になったと思います。

今回の県精連一泊研修会では、講義や懇親会を2日間同じグループで行い、普段交流がなかった方たちと親睦が深められたと好評でした。

2017年度への提言

一泊研修では研修だけが目的ではなく、新たな繋がりを築く場、職員同士の交流し自己を高めていく場、情報交換の場等、様々な側面を持ちます。今年度は例年と異なり、懇親会の席を研修と同じグループで座る形にしたことでみなさんが更に交流を深められた研修会になったと考えています。来年度も新たな取り組みを企画し、充実した内容の研修会になればと思います。

(担当 鎌倉逗葉ブロック:長坂、
湘南西湘ブロック;島田)