研修委員会
2019年度
活動報告

職員の資質の向上を主眼に置き、特に新人研修・中堅研修など、職員のステージに合わせたプログラムを企画し、他の委員会や部会との連携共催をしながら、精神保健福祉に関する研修会等を企画開催した。

研修委員会

委員会開催及び活動

※印 委員会は、県民サポートセンターにて17:00~19:00に開催した

委員会 月 日 場 所 内   容 委員数
第1回05/16自己紹介・事業計画・基礎研修会Ⅰについて5
第2回06/05基礎研修会Ⅰについて5
その他07/01みなと横浜
法律事務所
基礎研修会Ⅰ 講師打合せ2
第3回07/03基礎研修会Ⅰ・Ⅱについて6
その他07/18cafe
BLUESEAS
基礎研修会Ⅰ 講師打合せ3
第4回08/07基礎研修会Ⅰ・Ⅱ・ハートメッセージについて7
研修事業08/23藤沢市
労働会館
「基礎研修会Ⅰ」開催7
第5回09/03基礎研修会Ⅱ・ハートメッセージについて6
その他09/10津久井浜
クリニック
基礎研修会Ⅱ 講師打合せ2
第6回10/02基礎研修会Ⅱ・ハートメッセージについて6
その他10/04cafe
BLUESEAS
基礎研修会Ⅱ 講師打合せ3
その他10/23藤沢市
労働会館
ハートメッセージ実行委員会①7
研修事業10/25藤沢市
労働会館
「基礎研修会Ⅱ」開催7
その他11/05アンガーマネジメント事務所全体研修会 講師打合せ3
第7回11/06ハートメッセージ・全体研修会について6
その他11/07箱根天成園全体研修会 打合せ3
その他11/11藤沢市
労働会館
ハートメッセージ実行委員会②5
その他11/14藤沢市
労働会館
ハートメッセージ実行委員会③5
その他11/27田園調布
学園大学
全体研修会 講師打合せ3
第8回12/04施設見学会・全体研修会について6
第9回01/08施設見学会・全体研修会について4
第10回02/05施設見学会・次年度事業計画について6
研修事業02/07~08箱根
天成園
「全体研修会」開催6

開催事業

事業名 月 日 場所 内容 参加数
基礎
研修会
パートⅠ
8/23
(金)

9:50

17:00
藤沢市
労働会館
  • 講義「伝えられる、見せられる記録の取り方」
    講師:内嶋 順一 氏
    【みなと横浜法律事務所 県精連顧問弁護士】
  • 講義「精神障害者の地域生活支援の歴史と社会資源の概要」
    講師:戸髙 洋充 氏(県精連理事長)
  • 4部会の紹介
    • 「日中支援活動部会」
    • 「地域活動支援センター部会」
    • 「相談支援部会」
    • 「グループホーム部会」
  • 講義・グループワーク
    「失敗を支援につなげる ~そんなときあなたならどうする⁈~」
    講師:柏 美樹 氏
    【精神保健福祉士】
39
基礎
研修会
パートⅡ-①
10/25
(金)

09:50

16:00
藤沢市
労働会館
  • 講義「医療からみる地域移行と福祉サービス」
    講師:三瓶 芙美 氏
    【青山会津久井浜クリニック】
  • 講義 パネルディスカッション・グループワーク
    「事業所による関わりの違いとチームで支援していくこと」
    講師:柏 美樹 氏
    【精神保健福祉士】
29
ハート
メッセージ
11/15
(金)

13:00

16:30
藤沢市
労働会館
  • 「ハートメッセージ2019 in 藤沢」
    • 体験発表 8名
    • 作業所アトラクション
       文化活動の発表 5組
    • バザー出店 なし

220
全体
研修会
2/7
(金)
13:00



2/8
(土)
12:00
箱根
天成園

第1日

  • 講義・グループワーク
    「アンガーマネジメントの実践
    ~より良い関係を築くための感情コントロールと自己表現~」
    講師:佐藤 恵子 氏
    【一般社団法人アンガーマネジメントジャパン 代表理事】
  • 理事会・委員会・部会からの報告

第2日

  • 講義 ・グループワーク
    「犯罪と福祉
    ~いったい何だ、医療観察法~」
    講師:伊東 秀幸 氏
    【田園調布学園大学 副学長】
79
施設
見学会
5/15
(金)

14:00

16:30
神奈川県立精神医療センター
  • 神奈川県立精神医療センターの紹介と院内見学
    看護師による公開講座(30分)
※新型コロナウイルス感染症対策のため延期

会計報告

収入の部

項目 予算額 決算額 備考
県精連事業費 375,000 970,000
助成金 330,000 330,000 共同募金
(ハートメッセージ)
300,000 200,000 日揮財団助成金
(全体研修会)
事業収入 1,915,000 1,255,500
基礎研修参加費 210,000 67,500
全体研修参加費 1,600,000 1,185,000
中堅研修 105,000 3,000
合計 2,920,000 2,755,500

支出の部

項目 予算額 決算額 備考
委員活動費 350,000 107,587
研修事業費 2,570,000 2,506,213
基礎研修会Ⅰ・Ⅱ 25,000 253,554
中堅研修会 370,000 427,124
ハートメッセージ 450,000 443,479
全体研修会 1,500,000 1,382,056
小計 2,920,000 2,613,800
県精連へ返還 141,700
合計 2,920,000 2,755,500

総括

「基礎研修会パートⅠ」

午前中は2部に分けて行いました。1部ではみなと横浜法律事務所 内嶋順一弁護士による「伝えられる・見せられる記録」と題し我々が日々業務で使用する記録作成にあたってのポイントをお話ししていただきました。伝える相手の事を意識して文書・記録の作成ができるようにと学びました。2部は県精連理事長 戸高洋充より「精神障がい者の地域生活支援の歴史と社会資源の概要」として、精神保健福祉に関わる歴史や課題について講義を行いました。

午後は障がい者のあすの福祉をよくする三浦市民の会ぴあ三浦 柏 美樹氏による講義・グループワークを行いました。「失敗を支援につなげる」をテーマに柏さんの失敗談も交えていただきながら失敗から学べる事、それを支援に繋げられる大切さを学びました。

2020年度への提言

例年、基礎研修は新人職員向けに知識や技術を学べるよう研修を企画してきましたが、2019年度は新人職員だけに捉えず多くの方に基礎を学んでいただけるようにと開催いたしました。経験年数関係なく基礎を学ぶことは大切だと感じます。今後も多くの方に参加していただけるような基礎研修を開催していきたいと思います。

(担当 秦野伊勢原足柄ブロック
:星・内藤)

「基礎研修パートⅡ」

今年度の基礎研修パートⅡは、10月にFプレイス(藤沢市藤沢公民館・労働会館等複合施設)にて行いました。午前中は、「医療からみる地域移行と福祉サービス」と題して、津久井浜クリニックのケースワーカーである三瓶氏をお招きしてお話をしていただきました。私たちが関わる方々にとっても医療は大切です。その医療の中で、入院から退院までにどのような動きが病院内で行われているのか、私たちがどのように関わっていくことが求められているのか、を考えることを狙いとして、お話していただきました。

午後からは基礎研修パートⅠに続いて、ぴあ三浦の柏氏をコーディネーターとしてお招きし、4部会の部会長の方々に来ていただき各事業所による関わり方と役割の違いを学ぶためパネルディスカッションを行いました。そして、チームで支えることがどういうことかを体験するために、架空の事例を用いて、自分が所属している施設であればどのような支援をしていけるのか話し合うグループワークを行いました。

自分の事業所がどんな視点で利用者さんに関わり、利用者さんが利用している他の事業所とどのように連携をしていけるかを改めて考えていくことが出来ました。

2020年度への提言

今回、基礎研修パートⅠとのつながりを持つために、パートⅠと同じく部会長の方々をお招きして、パネルディスカッションを行いました。各部会長の方から支援についての話をしてもらったことは、事業所による違いが分かりやすく、とても有意義だったと思います。今後も、基礎研修を通して、仲間づくりや気づきを得られる機会を作っていければと思います。

(担当 横須賀三浦ブロック
:宮崎・柏崎)

「ハートメッセージ2019 in 藤沢」

2019年11月15日(金)、藤沢市労働会館ホールにて「ハートメッセージ2019 in藤沢」を開催致しました。令和になって初めての開催であり、副題を「みんなでつくる新しい時代」としました。参加者は全体で約220名。体験発表者は8名、アトラクション発表者は5名。バザーの出店は会場の都合により開催できませんでした。

今回のハートメッセージは、藤沢大和鎌倉ブロックが担当になりました。ブロック内の事業所に通う利用者が立候補して実行委員となり、司会、受付、舞台設営等を務めて頂きました。実行委員は22名、うち職員の方々は11名です。

本番に向けて、実行委員会は3回開催しました。第1回、第2回では実行委員からの積極的な提案を受けて、舞台設営やタイムスケジュールに修正を入れていきました。第3回では発表者も含めた顔合わせ、会場の舞台担当者との打ち合わせ、アトラクションの音出しなどを行いました。発表者も実行委員も安心して当日に臨めるよう、疑問点や改善点をみんなで確認することが出来ました。

体験発表、アトラクション発表者は希望者が多く、ブロック内の利用者を中心に参加して頂きました。成功体験だけでなく失敗や後悔について語り合うことは、発表者にとっても来場者にとっても貴重な機会だったと思います。アトラクションでは、ギター弾き語り、ピアノ演奏が披露されました。来場者からは「自分もいつかステージに立ちたい」という感想もいただき、演奏を通して人を勇気づけることが出来たのではないかと思います。また、司会の二人もあわただしいタイムスケジュールの中でスムーズに進行してくださいました。

2020年度への提言

今年度からハートメッセージの実施主体が研修委員会から開催ブロック担当者に変わりました。前年度からの引継ぎを参考にしながら、研修委員協力を仰ぎながら手探りで進めていくかたちとなりました。会計の区分けを明確にするなど、今後の開催に向けて各ブロックとの情報共有・役割の整理が必要となります。

年度ごとに開催地が変わるため、会場の確保は最優先事項となります。2019年度は労働会館の年間使用登録をしていたため、会場使用料も面額を受けることが出来ました。2018年度は市と共催することで経費を抑えるなどの工夫もなされています。

2019年度の反省点は、余裕を持ってタイムスケジュールを組めなかったことです。発表希望者が多いことは嬉しいのですが、実際の発表では大きく時間をオーバーされる方もいます。舞台転換の回数を減らし、来場者が疲れずに楽しめるボリュームを意識できると良いと思いました。「グループ演奏など大人数での発表があってほしい」という意見もあったので、新しい企画を試してみても良いかと思います。

(当 藤沢大和鎌倉ブロック
:五十嵐)

「全体研修会」

第1日目は、「アンガーマネジメントの実践~より良い関係を築くための感情コントロールと自己表現~」というテーマで、講師には一般社団法人アンガーマネジメントジャパン 代表理事(臨床心理士)佐藤恵子氏をお招きして、研修を行いました。

認知行動療法の理論に基づき、怒りやその感情によって引き起こされる行動の背景にある認知に焦点を当て、その認知をより穏やかなものに変えて行くことで、自らの力で感情をコントロールし、より良い人間関係を築くことを目的にしました。

講義の中で印象深かったのは、怒りは無くすものでも、抑えるものでもなく、怒りの感情を弱め抱えながらも生活をしていくことという部分です。職場はもちろんのこと日常生活においても実践できる内容であったため、より理解が深められたと思います。グループワークでは講師が提示した事例をもとにDESC法を用いてロールプレイを行いました。福祉現場の日常的な事例を使用したことでより実践的で身近なものになったと思います。

第2日目は、「犯罪と福祉~いったい何だ?医療観察法~」というテーマで、田園調布学園大学 副学長 伊東秀幸氏を講師に迎えました。

医療観察法の基礎と医療観察法に関する問題を講義して頂きました。罪を犯した障がい者の居場所はどこなのだろうと研修委員会のなかで疑問が生まれたことがきっかけに講師のアドバイスもあり実現した講義でした。改めて医療観察法について学べた機会となりました。グループワークでは、講師が提供してくださった事例をもとにディベート形式で行いました。賛成派・反対派は講師の伊東氏にきめていただいたので、参加者は自分の意見とは異なることを言わなければならない状況もあったなかで様々な意見交換ができたと感じます。

2020年度への提言

アンケートで様々なご意見があった中で、講義とグループワークの時間配分についていくつかご意見がありました。そこで来年度は本年度のアンケートを踏まえた上で、よりよい研修を目指していきたいと思います。

(担当 秦野伊勢原足柄ブロック
:内藤
横須賀三浦ブロック
:宮崎
県央相模原ブロック
:三田)